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About Project Itoh

夭折の作家、伊藤計劃- 僕達は、彼が計劃した世界を生きる。

伊藤計劃(1974-2009)は2つのオリジナル長編小説『虐殺器官』『ハーモニー』を遺し、34歳の若さで病没した。冒頭30枚だけが遺された『屍者の帝国』は、盟友・円城塔によって書き継がれることになる。自らの命が終わる予感の中で、伊藤計劃が見た風景、遺した物語とは。彼は人間や世界に対する「絶望」と「希望」を物語に封じ込めた。それは、今を生き続けるものに対して、強烈に「未来」を問いかけている。彼は、「伊藤計劃」という自らの名前を決めたときから、自分自身の作家としての生涯を「計劃」していたのかもしれない。彼の死後、それは「物語」として我々を揺さぶる。  〈計劃―Project-〉は止まらない。

没後5年、PROJECT ITOH発足。2015年劇場アニメ化

『虐殺器官』『ハーモニー』そして、『屍者の帝国』。2014年、Project Itohとしてこの3つの長編小説の劇場アニメ化が発表され、現在、3つの制作スタジオで制作が進められている。2007年に伊藤計劃が小説家としてデビューして以来、誰もが予感しながらもついに生前には実現しなかったこの映像化に、日本のアニメーション界で唯一無二の存在感を示すクリエイター陣が集結した。

伊藤計劃について

1974年生まれ。2009年3月20日、死去。享年34歳。2006年『虐殺器官』が第7回小松左京賞最終候補となり、翌年同作でデビュー。2009年にオリジナル長編第2作『ハーモニー』で第30回日本SF大賞を没後受賞。同作は米国SF文学界の権威であるフィリップ・K・ディック記念賞の特別賞を受賞。オリジナル長編第3作となるはずだった『屍者の帝国』は、盟友・円城塔に書き継がれる形で完成し、共著として2012年に刊行。第33回日本SF大賞特別賞、第44回星雲賞日本長編部門を受賞。

円城塔について

1972年生まれ。2007年『オブ・ザ・ベースボール』でデビュー。『道化師の蝶』で第146回芥川賞を受賞。『Self-Reference ENGINE』でフィリップ・K・ディック記念賞特別賞を受賞。日本人では伊藤計劃に続いて2人目となる。

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